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本屋とかのはなし

東方も音楽も関係ないんですが、先日、何ぞのニュースで街の本屋さんがバッタバタと倒産していて、往時の半分しか無いってやってて、こりゃ「知」というものの危機ぞえ麻呂は不安じゃ誰ぞ何とかしておじゃれって書いてあったんですが、確かに街の本屋って減ってるんでしょうね。

個人的にはあんまリ実感無いんですけど。

個人的に実感があるのは、実家の近所に全部で10畳か12畳くらいしか無い広さの、鰻の寝床みたいな長屋に入っていた本屋があったんですが、久々に実家に帰ったらアレが潰れて無くなっていた事くらいですかね。
実家に居た当時は、それなりに重宝していたんですけどね。

店長的なものと仲良くなりまして、お前はマブダチかくらいの勢いでタメ口きいてまして、今思えばいけ好かないクソ餓鬼でしたが、可処分所得の大半をあの本屋に投下していたわけなので、そのくらいは許してくれてもイイと思います、ええ。

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そもそも行動範囲の狭い田舎の小中学生のことですから、その本屋は貴重な情報収集所なわけでして、そのような目的で通っている同好の士がいつしか客同士で仲良くなりまして、よくある常連客のコミュニティが出来るわけですが、12畳しか無い本屋に何でそんなコミュニティ出来てんの。
コミュニティには当時大学生の人も居まして、大学生に勝手にあだ名付けてタメ口きいてましたが、何ですかね殺していいですかねこのクソ餓鬼。

つか、俺らあの本屋の売り上げに相当貢献していたはずでして、今みたいにAmazonに注文して翌日配達だの出版社の直販サイトで発売前から予約とかありえませんでしたので、とにかく「何の本がいつ出るか知っていて、それを手に入れる事が出来るやつが神」みたいな状況ですから、卸の問屋から送られてくる書店向け出版情報を店長から取り上げ、片っ端から調べ尽くしては予約注文するというのが、俺らのライフスタイルでした。

なにしろ、まともな情報源といえばテレビかラジオか新聞か本しか無いわけですから、情報を征する者が勝ちなのはいつの時代も一緒です。
今じゃ検索エンジンでボリっと検索すれば大概の事は調べがつきますし、時事ニュースも頼んでも居ないのにあらゆるところに表示されているし、欲しい本があればWebでボリっと注文すれば宅配便で送ってくるし、そもそも同人ですらWebでボリっと注文出来るご時世ですから、店長から出版情報を奪い取ってレジの横で1時間もかけて調べ上げる必要は無いのですが、あの頃はそんな訳にはいきません。

そりゃまあ大都会の子は知りませんが、こちとらジャージに丸坊主頭で主要交通機関はママチャリ、民家より畑や田んぼが目立つような片田舎ですから、中学の修学旅行で行った東京が同じ日本とは思えなかったっていうか、修学旅行で東京に行くところが全てを物語るわけで、そういう事です。

今は地球の裏側に居たって昨日秋葉原で何があったか判るような状況ですが、当時はそんな便利な状況ではありませんでしたので、ご幼少のみぎりからクソオタだった小生としましては、必死だったわけです。クソ餓鬼必死乙。

そんな訳で、あの本屋は俺らの一大情報発信基地だったのですが、状況は異なれ、日本中たいがいの地域ではそんな感じだったんではないでしょうかねえ、知りませんが。

それがまあ、いつしか情報収集手段はインターネットに切り替わり、ビジネスとかサイエンスといった専門的な事はともかく、日常生活に何の役にも立たない貴重な情報をかき集める手段としての出版というのは、一般紙と言われる新聞も含めて、おそらく役割を終えつつあるのではないかと。
かつて、図書館の司書にでもなるつもりかと言われたくらいの本の虫であった小生ですら、ここ数年来、仕事関係を除けば買うのはライトノベルかコミック、あとは音楽系の雑誌とか偏った趣味に彩られた訳の判らない本とか程度で、一般情報収集手段として本を買うことは滅多になくなりました。

出版不況といわれて久しいですからそんな事は書くまでも無い事なのですが、ただでさえ本を買わないのに、Amazonに注文すりゃあ翌日届く、発売前の本もどっかに注文しとけば勝手に届くってんですから、どうしてその辺の裏寂れた本屋に行かないといけないのでしょう。

「本屋に行けば偶然による良書との出会いが云々」とか脳梗塞を起こした老人が世迷言のように言いますが、そりゃそれで事実ですけど、それがかなうのはフロア全部、ビル全部本屋ですってな大型書店だけで、オッサンが一人で店番していて週刊雑誌とエロ本しか置いてなくて、中に入れば賞味期限切れのハウツー本とかしか並んでいないような本屋で、何が出会いですか、世迷言は死んでから言ってくれと。

だいたい、今時必死で本買うのなんか、ライトノベルやコミックを必死で買う連中か、あるいは適当に雑誌を買う連中くらいでしょう。
超でっけえ本屋に行けば如実に判ります。
混んでるのはライトノベルを含んだ文庫とコミックのフロア、そして雑誌のフロアだけで、あとはガラガラです。
大型書店でこの有様、街の本屋なんか推して知るべし。

これがどうですか、秋葉原に限りませんが、ライトノベル読者層にターゲットを絞った店は繁盛しまくりです。
ああ、東京都区内の現状しか知りませんからね、よそはどうか知りません。
東京都区内は人の集約率が異常なのであまり参考にならないですが、多少の人口がある地方都市なら、活路はあると思うんですけどねえ。

そりゃまあ、人口が1万人しか居ない田舎で、店先から店の奥まで全部ライトノベルとコミックで店頭にはひぐらしのポップがデカデカとしていても、正直流行らないかもしれませんが、ある程度の人口がある街ならそっち系に思いっきり振ってしまえば、今よりはマシな生活が送れると思うのですが。

東京都区内人と大阪市人は一切理解していませんが、地方は車が無いと生活不能ですから、逆に言えばそのくらい尖がった店なら車で客来ると思うんですけど。
正直、コンビニ行くのも車ですよ、ええ。東京に住んでると信じ難い事実ですが。
そういう生活をしていたのでわかります。

多分ですが、「はあ?こんな所にそんな店作って、バカじゃねえの?」って思われるんですよ、最初は。
あと近隣住民はドン引き。
なのでリスクは高いと申し上げるしかないです、残念ながら。

しかしですね、そのくらい尖ってると、必ずと言ってもいいですが、絶対に常連が付きます。
そのうち常連同士がコミュニティ作ります、頼んでも無いのに。
そいつらがネットで吹聴して回ります、頼んでも無いのに。
あとは連鎖反応。
「あそこのジジイ何も判ってねえよ、俺が○○置いてねえってありえねえだろって指導してやったよ(笑)」とか書かれる事請け合いですが、ともかく話題にはなるんじゃないかな、知らないけど。
そこまで行けば、サンデーマガジンと親父向け週刊誌とエロ本しか置いてない時代よりは、多少はマシな飯食えると思います、多分ですが、保証は出来ませんよ?ハイリスクですし。

なぜそう思うかっていうとですね、まだ地元に居た時代に、何でこんな田んぼと畑しか無い地平線が見えそうなクソ田舎に、何でこんなコッテコテのオタク屋が出来たんだ???ってクエッションマークを三百個くらい飛ばすような、そりゃまあ見事に浮いたというか場違いな店が出来たんですね、通勤路だったんで気付いたんですが。

あまりにもアレだったので面白がって入ったんですが、ドン引きするくらいコッテコテにオタク屋で、何じゃこれはと。
もっと凄かったのは、店番がお婆さんだった。
えーっ!この婆さんが??マジで??とかビビってたんですが、客が小生しか居ませんでしたので、しょうがないからコテコテな美少女系の何かを掴んで婆さんの前に立ちましたら、延々と愚痴が始まりまして、やれこんな店を作って趣味だからしょうがないと思っていたけど商売にしなくてもいいのにアナタも同じような趣味みたいなので言ってやって下さいとか、知らんがな。
でもまあ、孫だからしょうがないのか、諦めたのか、店番を手伝っていたようです、凄いシュールでしたが。

あれから相当な年月が経ちましたが、未だにその店はあります。
ありますなんてモンじゃないです、超ビッグになりやがっております。
店の名前は書けませんが、むちゃくちゃデカイ店に成り代わっています。バラックみたいなプレハブ店舗だったのに。
あの婆さん元気なのかな。もう鬼籍かな、流石に。
文句垂れてたけど、儲かって良かったね婆さん。

まあ確かに、クソ田舎でも車圏内に大都市があるという立地条件はあります。
しかし、アレがフツーの店なら、今頃跡形も無いはずです。

そういう次第なので、潰れ行く街の本屋も多少は経営努力とかしてみるとイイと思うんだ。
何なら同人とかも勢いで扱えばいいんですよ、ネット専業でもいいから。
どうせ近所に親から人外扱いされてるクソオタ餓鬼の一人や二人居るでしょう、昔の俺みたいな。
そういう餓鬼を漫画かゲームでたぶらかして、知識を吸い上げて始めればいいのに。
やって駄目でもいいじゃん、どうせそのままでも潰れるんだし。

クソ田舎の県道沿いに魔理沙とパッチェさんのポップがドガーンと立ってて、東方儚月抄あります!むしろ夏コミ新刊もあります!読書はパワーだぜ!むきゅーとか書いてあったら、絶対通うわ。

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